常念山脈(長野) 前常念岳(2661.9m)、常念岳(2857m) 2019年7月5日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 3:01 三股駐車場−−3:16 三股−−6:05 前常念岳−−6:42 常念岳 6:45−−8:17 前常念岳 8:25−−10:07 三股 10:12−−10:23 三股駐車場

場所長野県安曇野市/松本市
年月日2019年7月5日 日帰り
天候晴後曇、弱風
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場林道の補修が完了し、今年は三股駐車場が利用可になった
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望文句なしの大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント天気があまり良くない予報で蝶ヶ岳の計画だったが、三股駐車場で満天の星空だったので急遽常念岳に変更。結果的には晴れたのは朝7時くらいまでで、展望が効く時間帯にギリギリ間に合った。シーズン前の平日だったので登山者は少なかった。登山道は刈り払い直後だった。既に登山道に雪は皆無だった




今年は三股駐車場まで入れるようになった ゲート通過
三股の登山指導所。帰りも無人だった 三股で常念岳方面へ
刈り払い直後で笹が散乱 蝶ヶ岳方面本沢迂回路分岐
4:15でライト不要な明るさに。標高1800m付近 標高1930m付近
標高2140m付近 2170m肩。ようやく傾斜が緩む
コイワカガミ。稜線上に多数あり 蝶ヶ岳に続く尾根。既にガスが・・・
標高2350m付近。森林限界直下 標高2370m付近で森林限界突破
蝶槍は見えるが蝶ヶ岳は雲の中 標高2390m付近。花崗岩の巨岩が目立つ
標高2580m付近 前常念岳直下の避難小屋
前常念岳(一等三角点) 今は廃道となった常念小屋への巻道分岐
常念小屋。テント場に人は見えるがテントは無し 縦走路に合流。見える範囲に人は皆無
山頂は目の前 常念岳山頂
常念岳から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
常念岳から見た穂高連峰、槍ヶ岳
常念岳から見た常念山脈、裏銀座
常念岳から見た立山、剱岳
常念岳から見た針ノ木岳、蓮華岳
常念岳から見た後立山
常念岳から見た前常念岳の尾根 常念岳から見た蝶ヶ岳への尾根
常念岳から見た木曾御嶽 常念岳から見た乗鞍岳
常念岳から見た槍ヶ岳 常念岳から見た大天井岳と大天荘
常念岳から見た白山 山頂がガスに覆われ下山開始
山頂で出会った関西の若者パーティー 分岐を三股へ
山頂直下からガスを抜け出る キバナシャクナゲ
避難小屋では2人の男性とすれ違った 高度が落ちると再び雲の層へ
今年初めてのホシガラス 標高1850m付近。刈り払い直後
標高1750m付近。倒木処理済み 三股付近で水浴び
登山指導所 林道に沢が流れている
林道にはもう一か所流れが ゲート到着
駐車場。まだまだ少ない


 今週末も天気予報が微妙。長野では土日が雨マークで金曜日もTVの予報では曇りか霧で午後は雷雨の予報。ネットの予報では金土日と晴れ気味の予報の連続で、どれを信用すればいいのやら。でも土日には前線の北上が予想されていて、金曜日が一番天気の崩れが小さい確率が高く、金曜に出かけることにした。結果的には土曜日が一番よかったのだが。この時期は前線の僅かな動きの差で天気が大きく左右されるため、予報の信頼性がイマイチなのであった。

 金曜日は午後から雷雨の予報なので日帰りを選択。私の場合、北アの日帰りではいくつかの「お決まりルート」を持っているが、今回はガスって山頂での展望が望めない可能性が高く、比較的手軽な山としたい。そこで選んだのが蝶ヶ岳。ここなら雨が降っても山頂直下まで樹林が続くので傘を使いやすい。

 登山口の三股は、昨年は林道路肩崩壊でゲート前の駐車場まで入れなかったが、今年は林道の補修工事が完了して入れるようになっていた。まだ梅雨明け前だし平日の夜で車は数台のみ。夜中に上がってきた車は1台だけだった。

 翌朝、午後からの雷雨を避けるために2時半に起床すると予想外に満天の星空! これなら展望も期待できそうだと、行先を急遽常念岳に変更。実際には稜線に雲がかかっていないかは不明だが、少なくともそれほど悪くはない天気なのは確かだし、本格的に膝の調子を確認する意味でも常念岳の三股コースはいい負荷だろう。

 真っ暗な中をライトで歩き始める。まだ林道の路面が荒れて沢水が2か所で林道を流れ、路肩が崩れた場所もある。夏場前に整備されるかな。終点の登山指導所は当然ながら無人。三股で右に入り最初から急登開始。登山道には刈られたばかりの緑色のままの草や笹が散乱し、刈り払い作業直後だと分かる。元々、このコースの整備状況は良好だが、毎年手が入っていたようだ。

 快適な登山道をジグザグに登っていく。時々ある樹林の隙間から上空を見上げると星が見えない! 残念ながら山の近くは雲がかかっているようだ。さて、山頂は雲の上だろうか、それともガスの中だろうか。樹林の中なので明るくなるまでに時間がかかり、4時を過ぎて徐々に明るくなり15分くらいでどうにかライト不要で歩けるようになった。明るくなって周囲の様子が見えるようになると、樹林の隙間から蝶ヶ岳への稜線が垣間見える場所からは蝶槍付近が見えた。高い雲海があるようだが稜線は雲の上だった。これで展望が期待できそうだ。

 植生は広葉樹からいつの間にかシラビソに切り替わる。標高2170mで主尾根に乗って傾斜が緩む。梅雨なので登山道が湿っぽくなるが、先日の松手山よりは格段に状態は良く、靴が僅かに沈む程度だった。

 再び傾斜が増してくるとシラビソの高さが徐々に低くなり森林限界が近付いてきた雰囲気が漂い、ネズコも低くなって葉を手に取って観察できるようになり、木の種類がネズコと判断できた。新潟の標高の高い山では檜類の藪はほぼネズコだったが、北アでもネズコが中心なのかもしれない。

 標高2400m手前で花崗岩が登場し、梯子で岩を登れば森林限界突破。上空は薄雲がある程度でほぼ晴だが、樹林帯で見かけた雲海の層は高さが増して、蝶槍から北側は雲の上だが南側は雲に沈んでしまい、蝶ヶ岳山頂は見えなくなっていた。もしかしたら時間経過と共にこの雲が上がって来て常念岳にもかかるかも。でもとりあえずは天気予報より天気がいいのは間違いない。

 森林限界に達すると傾斜はさらに増すが、風景がいいので樹林帯を登るより気分はいい。花崗岩とハイマツが続き雷鳥がいても不思議ではないので周囲をキョロキョロしながら歩いたが、残念ながら雷鳥の姿は無かった。昨年は前常念岳直下の避難小屋前に雷鳥がいたのだが。日焼けしそうなのでここで顔に日焼け止めを塗った。前常念岳に達すると常念岳山頂が見えるが、ガスはかかっていない。残念ながら雲海の高さが高く、南や東には山々は見えなかった。美ヶ原、奥秩父、八ヶ岳、南アルプスとも雲の中。でも穂高は見えていて、これだけでも満足。尾根の途中で常念小屋が見えたがテント場にテントは無し。ただし人はいたのでテント撤収を終えて出発するところだったのだろう。

 なだらかな稜線を山頂向けて横移動。今年初めてキバナシャクナゲの花を確認。コイワカガミはたくさんあった。常念小屋からの登山道に合流するが、視界の中に登山者は皆無で、もしかしたら山頂も無人かも知れない。

 最後の急登をこなして今年初めての常念岳山頂に到着。やはり無人だった。雲海の高さがさらに上がって蝶ヶ岳への稜線もほぼ雲に隠れてしまい、穂高連峰も中腹まで雲がかかっていた。その後は7時くらいにさらにガスが上がって山頂はガスに覆われて展望は無くなってしまったが、ギリギリのタイミングで山頂に到着できてラッキーだった。さすがに槍ヶ岳はでかく、右奥の三俣蓮華岳付近は残雪が豊富だ。鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳と裏銀座もすっきり見えている。その右奥の立山、剱岳も見えた。燕岳、唐沢岳は雲からギリギリ頭を出しているが餓鬼岳は雲の下。後立山では針ノ木岳、蓮華岳、鹿島槍、旭岳、白馬岳と見えていた。北信の山々は雲の中で全く見えなかった。

 山頂でしばし休憩していると、常念小屋方向から関西弁の5,6人の若者パーティーが山頂にやってきた。山頂がガスに覆われるギリギリ前のタイミングで、穂高は見えなくなってしまっていたが槍はまだ見えていて、槍をバックに写真撮影していた。もう15分早ければ大展望が楽しめただろうに可哀想だった。それでも仲間同士で山頂に立てたので、それだけで嬉しかったのであろう、ガスに覆われても終始賑やかであった。彼らが休憩でお湯を沸かすため風除けできる東に下った場所に移動したところでこちらは下山開始。既に大部分がガスに覆われて、見えるのは前常念岳への尾根と常念小屋に下る斜面のみ。日差しが無くなって寒いくらいで、休憩中に防寒装備を借用してそのまま下山だ。途中で体が温まって脱ぐことになるだろう。

 常念小屋への縦走路と分かれて前常念岳方面へ。帰りも雷鳥を探しながら歩いたが発見できず。前常念直下の避難小屋で登ってきた2名の男性と遭遇。1名は同じ長野市内で安茂里とのことで住所が近い。もう一名は埼玉からとのことでご苦労様。さらに下るとぽつりぽつりと登ってくる登山者とすれ違い、最初の2名と合わせて合計10名程度いた。ほとんどが小屋泊まりと思うが、この時点では明日の天気は今日より悪い予報で、雨に降られなければいいかと考えていたが、実際には翌日の方が天候も視界もよくて、槍ヶ岳肩の小屋のライブカメラを何度か見たが丸一日高曇りで推移して雨は降らなかったし展望が得られる時間はずっと長かったようだ。

 三股手前の沢で汗を洗い流して駐車場へ。車は10台程度まで増えていたが夏山シーズン真っ盛りとは比較にならないほど少なかった。ハイシーズンにはこの駐車場に入りきらず、到着が遅いと林道が通行止めだった昨年の駐車場から歩く羽目になるのが常なのだ。

 車で林道を下っていくと何台も軽トラが停車して、林道脇の草刈りの真っ最中だった。これで今シーズンは林道にはみ出した草は無くなるので見通しが良くなり、車のすれ違いもより安全になるだろう。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

ホームページトップ